改めましてはじめまして。このたび私、橋村(きょうそん)は野球本『内野6人外野3人で守るわけ』を出版することになりました。構想から約3年間、いろいろなトラブルに見舞われましたがようやく出版まで辿り着きました。
ただおそらくは、タイトルよりも帯の方に関心が及んだことと思います。拙著にはレフトに外野手を配置しない新外野2人守備、すなわち「レフト無配置シフト」等、野球の新守備も提唱しています(冒頭の画像をもう一度)。
私が知る限りこれまで誰も敷いたことがない守備隊形です。ただし私は、専門的に野球に接してきた経験はなく、もちろん野球関係者でもありません。その素人同然の私がなぜ高度(?)な発明ができたのか、いぶしがる方がほとんどかと思います。
また、あのベース一周の危険性も気になるところです。
そこでこれから5回に渡り、「外野2人守備」安心理論をお伝えします。
【「外野2人守備」安心理論】 |
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① まず「6人:3人守備」から知ろう! |
② 「外野2人守備」はリスクの重いシフトではない!? |
③ 「旧外野2人守備」と「新外野2人守備」とのポジショニングの違い |
④ "ひっぱり方向"の外野に選手を配置しなくても大丈夫! |
⑤ "ランニングホームラン"は野球をおもしろくする! |
みなさんには「なるほど」を実感してくださればと。まず初回は、野球の基本守備隊形である「内野を6人外野は3人での配置」を、ここで改めて再認識してください。尚、その安心理論の発表は次回からとなります。前置きなど要らないと思う方は、即、そちらからお入りください。
①「外野2人守備」安心理論 / まず「6人:3人守備」から知ろう!
子供たちが我も我もボールに集まる様を称して、サッカーでは団子サッカーと形容します。サッカーのポジションでは周知の通り、ほぼ守備範囲が決まっている選手はゴールキーパーぐらいで、FW、MF、DFの人数配分ですら未だ定まっていません。その影響もあるのでしょうか。子供たちは最も楽しめる場を求め、本能赴くままにボール付近に偏ります。野球のように先んず内野を6人外野は3人で守る、そのような“慣行”が通底していたならば、そのような現象は起こらないのかもしれません。
さて、内野6人外野3人で守る隊形をこれから「6人:3人守備」と呼称しますが、ただこのように呼称のプロセスを踏まなければならないほど、6人:3人守備は存在自体が希薄でした。
そもそも野球の基本である6人:3人守備は、誰が、いつ、どこで、どのような理由で考案に至ったのか、いまだ一般的には明らかになっておりません(拙著で詳しく)。
外野4人守備の登場
ただ、普段から野球を見ている方であればご存知かと思いますが、昨今はその6人:3人守備も多少タガが緩んできた模様です。特に大リーグでは顕著ですが、日本の野球にもその波が押し寄せているのかもしれません。北海道日本ハムファイターズ栗山英樹監督が主に今シーズン、一二塁間を抜ける打球をカバーに当たらすため三塁手をレフトのすぐ前に配置転換を図る「外野4人守備」、
(上記シフトの映像はこちら→https://www.youtube.com/watch?v=iDLW8rN7OOg )
あるいは、そのままずばり外野エリアを4人で守る「外野4人守備」
(上記シフトの映像はこちら→https://www.youtube.com/watch?v=OdGpiOurI9A )
で守らす場合がありました。
が、どうでしょうか。
その変則シフトが勝利に導くとするならば、常に6人:3人守備の選択はナンセンスです。この配分守備の頸木から解放されることも今後、起こりうるかもしれません。しかしながら、この変則シフトを敷く場面は少数のシチュエーションに限られ、今日においてもほとんど(すべて?)の場面が6人:3人守備の方が合理的な守備隊形である特性は変わりません。
変則シフトを敷く場面はあくまでも例外。
観念的には内野エリアには6人、外野エリアには3人で相互に引き合う力は、今後も継続することが予測されます。近代ベースボール誕生から一世紀半以上信じてきた守備隊形を、そう簡単に捨て去ることはできません。
では、改めて問いましょう。
「内野6人外野3人で守るわけ」
あなたは“明確”に答えられますか。
世界発!野球の新守備「新外野2人守備」も誕生
これまで誰も見たことがないシフトも掲載!