前回に引き続き「外野2人守備」安心理論をお伝えします。今回は最終回を迎えましたが、ランニングホームランは野球をおもしろくする!がテーマです。
尚、この安心理論は5回に渡り連載しています。思いがけなく今回のブログから入ってこられた読者の皆さんには、ランニングホームランが野球をおもしくする???、唐突過ぎて状況がつかめないかと思います。下記に【「外野2人守備」安心理論】の一覧表を示しました。できることならば初回の①まず「6人:3人守備」から知ろう!、から入ることをお勧めします。
【「外野2人守備」安心理論】 |
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① まず「6人:3人守備」から知ろう! |
② 「外野2人守備」はリスクの重いシフトではない!? |
③ 「旧外野2人守備」と「新外野2人守備」とのポジショニングの違い |
④ "ひっぱり方向"の外野に選手を配置しなくても大丈夫! |
⑤ "ランニングホームラン"は野球をおもしろくする! |
⑤「外野2人守備」安心理論 / “ランニングホームラン”は野球をおもしろくする!
さて、筆者が提唱する「新外野2人守備」は作戦や戦法に分類できますが、野球にはエンドラン、送りバント、敬遠策、ワンポイントリーリフ、前進守備などなど多様な作戦が存在します。また、選手間で行なわれる目に見えな駆け引きもそれに含めますと、様々な戦法が駆使されていることになります。あまりにも自明ゆえにぼやけてきましたが、「作戦や戦法は勝利に導くための手段」としてその役割を果たしてきました。
ただし、この役割以上に重要な役割を担ってもおります。
詳細は拙著に譲りますが、近代ベースボールの誕生期とは1845年、日本では幕末動乱の一歩手前の時期に当たります。水戸藩9代藩主徳川斉昭が幕府から謹慎処分を解かれる頃です。その頃のベースボールは投手は下手で投げ、打ちやすいボールを提供しなければなりませんでした。今日の投手のように、目に留まらぬ速いボール、鋭く曲がるボールを投げバッターを打ち取る役割は担ってはおりません。ピッチャーのピッチとはそもそも下から軽くほおるの意味です。それゆえ、バッターボックスから、遠く離れたボールを投げなければならない敬遠策、満塁策はそもそも成立しません。バッターも原則的にバッターボックスに入ったならば、スイングをしなければいけませんでした。ボールを選球して四球をもぎ取るなどの戦法も使えません(当時は、フォアボールルールも制定していません)。
ようするに、近代ベースボール誕生期は作戦や戦法が未開発の時代です。
それでもボールを投げる感触、バットにボールが当たる手ごたえ、その飛んでいく爽快感、飛ぶボールをキャッチするスリリングな一瞬を体感できます。また、勝敗を争うゲームであることには変わりません。その勝った負けたの勝負の楽しさを味わうことができました。
しかしながら、現代ベースボールに慣れ親しんだ我々にとっては、あまりにも純朴であり物足りない感を禁じ得ません。
作戦や戦法はスポーツをおもしろくするためにもある
今回筆者は新シフトを発案に至りました。ただし、相手より優位に戦いを運ぶために、これらのシフトを開発したのではありません。私がもしどこかのチームの監督、あるいはあるチームに所属していたならば、秘策として公表を控えていることでしょう。わざわざ手の内を明かす愚行を行ないません。そもそも私は一介の野球ファンです。
ただし、作戦や戦法を実行に移した初段階では、相手に心理的な動揺も与えることができ陽動作戦的な効果も期待できるでしょう。が、一度情報が広まってしまったのならば最後、インターネットに繋がる情報化時代でもあり、誰もが知るところになります。野村勝也氏がかつて発明したギャンブルスタート。バットに当たった瞬間、三塁走者にスタートを切らす戦法ですが、今や我々ファンの間でも知るところにあります。この戦法を知っているからといって、相殺しますので戦いが優位に運ぶことは起こりません。
では、新シフトの開発は一体、何が残るのでしょうか。
私はほとんどテレビゲームをプレーしませんが、おそらくは主人公が様々な武器の充実を図りながら敵と戦うゲームが一般的かと思います。その武器もバラエティーに富む方が、ゲームがおもしろくなるのではないでしょうか。エンドラン、送りバント、敬遠策、前進守備などなど数ある作戦もその武器に私は重ねています。その一つに新シフトが加わったのならば、オプションが広がり野球が今まで以上におもしろくなることでしょう(駆け引きの例は拙著で詳しく!)。
しかも
ランニングホームランは野球をおもしろくもします。
「飛球がレフト上空に しかし 外野手は誰一人いない!」
さて、「外野2人守備」が成功しても失敗に終わったとしてもどちらに転んでも
野球がおもしろくなる
その理由を説いたところでひとまず、
5回シリーズでお送りしてきた「『外野2人守備』で守ることができる安心理論」
は終わりにします。
「外野2人守備」に対しての不信感はある程度、払拭できたのではないでしょうか。
長文をご覧いただきましてありがとうございました。
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